膀胱はダムのような働きをする
膀胱は、男性では腸の前に、女性では子宮の前、恥骨の裏側に位置している臓器です。ご存知のように尿をためておくための袋状の臓器です。尿がたまっていない時には平べったい形をしていますが、尿がたまってくるとだんだんと球状に変化していきます。
膀胱は三層の薄い平滑筋(筋肉)からなります。左右二つの腎臓からでた尿は尿管を通り膀胱に至りますが、膀胱が伸び縮みする弾力性のある臓器であるため、300cc~500ccほどの尿をためることができます。我慢したとして600cc~700ccほどまでためることができますが、200cc ほどたまると尿意がし始めます。おしっこを我慢しようと意識しなくても、ある程度我慢することができ、400ccほどで我慢の限界に近づきます。
腎臓から排出される尿の量は1分間に約1ccですから、1時間で約 60cc、5時間ほどすれば尿意をもよおす300ccに近い量がたまることになります。尿の量は1日1L~1.5Lほどですから、300ccたまったところでおしっこをしたとるすと、1日のおしっこの回数は4回から5回程度ということになります。
このおしっこの回数が多ければ、このサイトのメインテーマである頻尿ということになり、起きている時で8回以上、寝ている時で2回以上の尿の排出があれば、頻尿や夜間頻尿と考えます。
以上のことから、膀胱は尿をためておくダムのような臓器であるということいえます。このダムのシステムがなければ尿は常に垂れ流し状態となってしまいます。普段は膀胱に感謝することはありませんが、このダムのシステムがあるからこそ、人間は今の生活の質を維持できるというわけです。