若い人でも起こる低活動膀胱
頻尿の原因になる過活動膀胱は人間の意志に反して膀胱が収縮し、頻尿のほか尿もれなどの症状を起こすわけですが、逆に低活動膀胱でも頻尿の原因となることがあります。排尿障害は中高年以降の方に多いことが知られていますが、この低活動膀胱は、男性女性を問わずに若い方でも起こりえる症状です。
尿は袋状の臓器である膀胱が収縮することによって排尿されるのですが、低活動膀胱ではこの収縮の力が弱まるため、尿の切れが悪い、尿の出が悪い、残尿感があるなどの症状が起こります。ゴム風船に例えると、勢いよくしぼむゴム風船(正常な)であれば尿も勢いよくでるわけですが、ゴムの力が弱いと尿の出が悪くなってしまいます。
低活動膀胱の症状としては、主に腹に力を入れないと排尿できない、あるいは排尿自体が困難になることもあります。残尿があると尿が再び蓄積されるのも早くなるため、頻尿の症状へとつながることになってしまいます。
男性の頻尿に関係の深い前立腺肥大症では過活動膀胱を伴うと頻尿を起こし、尿道を圧迫してこの低活動膀胱を伴うと排尿が困難になります。このほか、低活動膀胱の主な原因というのは、糖尿病が原因の末梢神経障害、骨盤内手術、椎間板ヘルニアや子宮がんであることもあります。